著名人が差別的とみなされる発言をしたとき、どう対応するのがベストなのか。その正解はありません。ただ、JKローリングが象徴的先例ですが、初期の頃は「本当に差別の意図があるかもわからないし…」と遠慮がちになってしまう空気が生じやすいです。その結果、気がつけばあの人物はたった2~3年で最大の差別扇動者になってしまいましたが…。こういうふうに世の中がまごまごと「これって差別? 非難するのはやりすぎ?」と論じている間に「偏見」は「差別主義」に成長し、「支持者」を得て手がつけられないほどに膨れ上がります。
こうしたことを踏まえ、私が思うのはやはりそういうときは、まず真っ先に大手メディアや専門団体などがハッキリと「それは反人権的な態度です」と指摘し、揺るがない順ずるべき社会正義は何なのかを示すことなのではないかなと。そうやって差別に対する社会の「抵抗力」みたいなものを積み上げていくべきですし、その積み重ねが簡単に差別に傾かない社会を育てるはずで…。そうじゃないとネットの論破合戦のネタにされるだけで終わってしまいますから。