ドイツの研究所に所属していたときに、日本から集団で視察に来る役人とか政治家とかXX研究所のエラい人とか、そのような方々が来ると、こちらの所長とかXX部門長、事務の要職のひととかが集まって簡単なスライドを眺めながら歓迎の雑談を行い、そのあとに研究室をいくつか訪問してそれぞれ説明をする、というプログラムが組まれることが定型化しており、そこに日本人の私も組み込まれることが多かった。 で、順番が私の前の研究室のPIが彼らをつれてきて私にパスするわけであるが、大抵は疲労困憊していて、日本語で喋り始めると、安心でもするのか座るやいないや頭をがくんと下げて寝始める人達が非常に多かった。寝不足に加え、夜の飲み会みたいな食事が多いからなー。
税金を原資に大枚をはたいてビジネスクラスの視察でやってくる日本のエラい人たち、そんな感じである。観光気分の人たちがとても多い。中にはごくたまにちゃんとした議論ができるひともいて、そのようなごく一部のまともな人達で日本はどうにかなっているのだなー、と私は思っていた。
一人でやってくる研究者はもちろん観光気分の人は稀である。ガチである。集団がダメなのである。