早尾貴紀さんの投稿転載②
近い過去を振り返っても、1987年からの第一次インティファーダ期にパレスチナの抵抗運動が民族統一的なものへと発展していくことを阻止するために、PLO(中心はファタハ)のライバルであるハマスを利用してパレスチナ社会の分断を画策していたことは有名な話だ。
そして1993年からのオスロ体制でPLOは傀儡化、入植地付きのイスラエルを承認して抵抗運動を終え、占領の下請け行政機関としての「自治政府」となる。そしてファタハの部隊はオスロ批判をするハマスも含む反対勢力をイスラエルとの協力で弾圧するようになった。
このメチャクチャなオスロ体制が、2000年からの第二次インティファーダによって露呈すると、PLO自治政府の支持は地に落ちて、反オスロのハマスへの支持が高まり、2006年のパレスチナ議会選挙でハマスが勝利しハマス政権が誕生した(傀儡与党のファタハが負けたのだから、選挙の公正さは明白だ)。