Neil Young『Trans』(1983)。リプリーズからゲフィンに移籍、ニールがテクノ化して難詰された最大問題作、スタジオ録音13th。
DEVOやクラフトワークが好きなニールは、脳性麻痺で重度な障害がある息子ベンとのセラピー・プログラムで、テクノ・ミュージックの反復性が、セラピーのエクササイズに向いているのではないか、自分の声をヴォコーダーで歪ませることが、脳に障害を持つベンとのコミュニケーションに役立つのではないか、と考えた。一般的に“愚作”扱いされている本作だが、ニールはベンとの感情の交歓のために本作を作ったのだ。思い立ったら一直線、猪突猛進のニールである。

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→ ニールの元来持つメランコリックなメロディ・センスと、ヴォコーダーやシンクラヴィアとの相性は良く、本作を“ニール・ヤング”と思わずに聴くとかなりの力作であることが分かる。リリース当時、大阪ミナミのロック喫茶でバイトしていた17歳の俺は、ニール・ヤングのことを深く理解しないまま、店にあった『Zuma』や『Harvest』を気に入ってよくかけていたので、レンタルレコード屋で借りた本作を気にいることはなかったが、もし聴く順番が逆ならどうだっただろう。実際いま、数時間の間、ひたすら本作をスピンしているのだが、かなりいい。エレクトロ・ポップの好盤だ。
「エレクトロニック・ミュージックは、俺にとってフォーク・ミュージックに似ている。新しいタイプのロックンロールだ。…この新しい音楽はエモーショナルだと思う」「『Trans』は、重度の障害を持つ非オーラル・パーソンとのコミュニケーションを模索する俺の始まりなのだ」(ニール・ヤング)

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