1944年9月の「美術」という雑誌に掲載されている座談会、陸軍報道部から二人、美術史家、ほかは美術評論家が9人、司会は山脇巌という面子なのだが、時局からするとそうとう呑気な話をしているのと、陸軍報道部の秋山という中佐が時局的な美術とかもいいんだけど、敗走のなかでも静かな表現を生みだせるのは日本の芸術の良さなのではないか、みたいなことを言っていて、驚くほどリベラルな考えを吐露している。リベラルすぎて評論家たちがもっと戦争画をやろうと言う始末ですごい。陸軍にいて敗北必至とすでに内情がわかっているから、せめて芸術性のたかい表現が生まれてほしいというのがあったのかもしれない。

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